物価抵抗史-立ちあがる消費者 大門一樹 三省堂新書19 三省堂 19682

もくじはしがき
Ⅰ「ゆたかな社会」の物価
消費革命と価格構造
勤倹節約から“消費は美徳”へ/イメージを売れ/12円のマユズミが150円に/浪費作戦/浪費の強制/抵抗の今昔 
物価への疑問
すべての物価があがる
独占・流通機構・賃金
主因はインフレーション/独占-協定と競争/カラーテレビ事件と黒い協定/大企業と価格の強制/大きな中間マージン/鉄鋼のカラクリ
黒い物価
安い貨物運賃・高い旅客運賃/鉄鋼の運賃みかんの五分の一/私鉄の土地買占め・『傷だらけの山河』
賃金と物価
Ⅱ 消費者の抵抗史
明治の抵抗
明治のくらし
新時代と貧しいくらし/勤倹節約と低賃金/戦勝と物価高
糞尿紛議
くみ取り拒否運動/糞尿溜場難
明治の米騒動
明治23年の騒動/各地の騒動/明治30年の騒動/信州飯田で精米所襲撃
理髪店のカルテル
同業組合のカラクリ
電車焼打事件
日比谷に集まった二千人/兇徒聚集・挫折した値上げ/空砲を放った憲兵/電車ボイコット運動/主催者のいない市民大会
フロ代値上げへの対策-共同浴場
大正の抵抗
大正のくらし
“戦争成金”の登上/物価高と『貧乏物語』
一寒村の抵抗記録
『夢痕集』/不点火同盟崩れる/企業と権力の結託
電車賃値上げ反対の紛争
大正の米騒動
その発端/暴動化-京都のばあい/新しい資料/暴発の深刻な波紋/米騒動の影響
借家・借地人の抵抗
借地人の立退拒絶/値上げに反対した学者連/家主の暴力団を追払う/借家借地人の歌
学生の下宿征伐
不買同盟
呉・佐世保での不買/当局、値段申し合せを禁ずる
昭和の抵抗
昭和のくらし
パニックと戦争時代/物価370倍・地価二千倍
暴力に勝った灘神戸生協
全国化した家賃・地代抵抗
深川民衆自治会/文化人の演説会/阪神地方での展開
暗黒のなかの市民抵抗
独占・電灯会社と闘う/料金不納同盟/同情消灯の拡大/全国化した電灯料抵抗
ガス料金値下げ運動
水道会社打倒
生協弾圧
物価抵抗の現状
知らされなかった抵抗/ある市民運動の勝利/私鉄への反撃/盛り上がつた牛乳抵抗/座りこむ主婦たち/間借人協会
Ⅲ 抵抗の論理
戦前と戦後
消費の自由?/新しい窮乏感/抵抗環境の変化/挫折
消費者はなぜ孤独か
疎外の時代
霧のなかの抵抗
夢はバラ色?/消費者行政・教育の霧の実態/あるキャンペーンの記録/消費者の四つの権利/消費点における搾取/マスコミ対策
裸の王の空位と復権
恐りの構造/抵抗の図式/たちあがる消費者/絶えざる抵抗を
物価抵抗年表