【 平成6年3月定例会常任委員会(建設港湾・通常予算)-0315日−02号 】

◆山口泰弘委員 新しい千日前通の高架下、こういうような表現がいいかと思いますが、現在ありますところの高架下のフェンスそのものには、私は非常に印象が多いわけでございます。ちょうど千日前通の高速道路が開通されて間もなく、あの下にホームレスがざっとたむろしました。そして、彼らは、当時は廃品回収でパッキングケースの廃材を集めて、それがちょうど千日前通のど真ん中で、高架の下で倉庫がわりに使われて、かつまたそこで多くのいわゆるホームレスの方々が住んでおりました。もう夕方の4時、5時ごろになりますと、それぞれの場所で夜の宴会が始まる。酒盛りが始まっておる、こういうことがあったのでございます。それは今から約十数年前のことでございます。

 余りにも見るに見かねて、これは改良をしなきゃいけないと。それにはやっぱり阪神高速道路、市当局にもご説明をしてお願いするにはといって、私がそのホームレスのパッキングケースを積んだ横で住んでいる状況を写真でぱっぱっと撮りました。あるホームレスが箱の中に入って寝ているわけでございます。私が写真をぱっと撮り終わったら、ぱっと目が覚めて、おっさん、何しよんねんと私に食ってかかってきて、おれの写真、何で撮んねんと、こういうような言いががりをつけられたことを記憶いたしております。いやいや、あんたたちがここでこんなことをして生きなければならないという現状で、この高架下もひとつ、もっとよみがえったものにするためにはどうしたらいいかという参考資料で、あんたらの今のこのありのままの姿を欲しいから、今写させてもらったと。ああそうか、それやったらわかった、おれはもう一遍入るから、もう一遍写してくれと言うて、私はやった経験を持っておるわけでございます。

 それからずっと今日まで来ておりますが、現在の状況は、先ほども申し上げたように、21世紀に向かっていく千日前通としては、環境状況がふさわしくない。いろいろと内容のご説明がありましたが、ひとつ一日も早く、早期実現を心からお願いをいたしておきたいと思います。