142-衆-文教委員会-6号 平成10年04月03日

 

平成十年四月三日(金曜日)

    午前十時開議

本日の会議に付した案件

 平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法案(内閣提出第七三号)

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○町村国務大臣 富田委員から、弁護士としてのこれまでの御経験を踏まえての貴重な御提言をいただいたことを感謝いたします。

 先ほども申し上げましたように、ボランティア活動の意義、今るるお話をいただいたようなことで、非常にあるんだろうな、こう思っております。したがいまして、今、個別の学校に全部こうしなさいと命令はなかなかできませんが、具体的な事例集というものをいっぱいつくって、こうやってうまくいったよ、こうやってうまく成果が上がったよということを、できるだけ数多くの学校にそうしたことを学んでいただく中で、子供たちがキレないように、あるいは個人として自尊心を満たされながら成長していく、その一助としてのボランティア活動をこれから大いに位置づけをしていく必要があると私も考えております。

 先日、私もテレビを見ておりましたら、アメリカで何か十代裁判というのがあるのですね。私、あれなんかを見まして大変感激をいたしました。要するに、問題を起こした子が判決で、有罪というわけでもないのでしょうが、何かある種のペナルティーとして陪審員をやるというようなあれで、大変に、ああなるほどアメリカというのはいろいろ、実験なのかもしれないけれども、いいことをやる国なんだなということで感心をいたしましたが、自分が逆の立場に立ったときどうなんだろうかということで、非常にいい実験をアメリカがやっているということも見聞きいたしました。

 あれが一挙に日本の裁判制度になじむかどうかという問題はあるかもしれませんが、いずれにしても、あれもある種の経験、あるいはボランティア的部分なんだろうな、こう受けとめたものでございますのでちょっと若干の感想を述べさせていただきましたが、いずれにしても、今委員御指摘のようなことを大いに参考にしながら、できるだけ早くそうしたものがそれぞれの学校現場で取り入れられるように努力をしてまいりたいと思います。

 

○富田委員 今大臣がお話しされたアメリカの十代裁判というのを私もテレビで見ましたが、あの主人公になった彼は、ホームレスの面倒を見るようにというのが処罰だったんですね。ホームレスの面倒を見て、先ほど私が話したように、実感として自分がやはり役に立つというのを感じて、その中で、今度は自分が陪審員になって、実際被告になった少年少女のことについて一生懸命考えていくという、やはりボランティアの意義をすごく強調した番組だったと思います。大臣も見ていただいたということで感動いたしましたが、ぜひボランティア教育の充実に向けて文部省にも努力していただきたいと申しまして、質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。