平成十一年十一月十六日(火曜日)

    午前九時三十分開議

 

 

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 環境保全の基本施策に関する件

 

    午前九時三十分開議

○小林(守)委員 総括政務次官に、関連してお聞きしたいのですが、この計画書については、この評価について、それから今愛知県で行われている事業実施計画の案については、その委員会というのですか、企画調整会議というものが決裂している状態だというような状況ですね。それで、その案を作成するのに携わった人たちは、建設省の出向者と特定の専門家が数人でつくって委員会にぱっと出した、そういうような経過なんですね。まさに官僚が、建設官僚の出向者がつくっているのですよ。

 私自身、あなたのこの前の選挙のときの選挙公報を見させていただきました。官僚政治を庶民の政治に変えていくんだ、全く賛成ですよ。まさにこの新住事業そして愛知万博の裏には、見直さなければならない建設省のいわゆる住宅団地造成事業が横たわっていると言わざるを得ない。しかし、その必要性については、愛知県の中にも、見直さなきゃならない、愛知県の財政状況を見たって、国の補助を受けてやるだけの需要が本当にあるのかどうか、こういう状況になっていると思うんですね。まさに官僚政治の問題がこの愛知万博の裏側には横たわっている。

 愛知万博の理念をもっともっと県民のものに、市民のものにしていく、国民のものにしていくという観点からするならば、私は、自然との共生とか自然の英知に学ぶというようなあの理念を生かすためには、新住事業については見直さなきゃならない時代になっているし、状況になっているのではないか。

 ところが、一向にそれを見直すことができないという状況にある。これは、私は官僚政治の弊害が出ているのではないかと思うのですが、柳本総括政務次官の、官僚政治を打破していくんだ、私はやるということをあなたは選挙公報で出されていますから、その件について。公報を持ってきましょうか、前もって見ていますから。

○柳本政務次官 私の選挙公報まで御精査していただいて恐縮でございます。

 何せ私は、あいりん地区、釜ヶ崎で生まれ育った男でございまして、労働政務次官も務めさせていただきましたけれども、大衆の政治、反権力、そういう姿勢においては、小林先生と全く同じじゃなかろうか。しかし、その中には、環境行政そのものも、愛と知恵と汗を出して努力していかなければならないものであろうと思います。

 それで、新規事業の問題につきましても、これは、先ほど来清水長官が言われておりますように、ポイントは四つあると思うのです。一つは、里山的な自然環境の保全を全うしていかなきゃならない、それから万博事業等の関連事業との十分な連携を行える知恵を出さなきゃならない、博覧会終了後に環境影響の再評価を実施して、必要に応じて事業内容を見直すぐらいの決断が必要であるということ、それからオオタカ、シデコブシ等の貴重な生物の十分な保全を行っていかなきゃならない、こういう四つのことを考えていかなければならないと思います。

 建設省の一部で策定された云々等についての事実関係につきましては、私は存じ上げておりませんけれども、しかし、そういうことのないように、自然との共生、自然の英知を結集するというテーマそのものというものは非常にいいことであるわけでございますから、そういう意味において、やはり英知を出して、知恵を出して議論していくべきものであろうと思います。

 私自身の気持ちとしては、先生御指摘のように、別に選挙公報を忘れたわけではございませんけれども、しかし、そういう姿勢でこれからも行政に携わらせていただきたい、かように考えております