差別とアナキズム-水平運動とアナ・ボル抗争史 宮崎 晃著 黒色戦線社 197510

目次01
はしがき
1章 木本凡人とアナ系未解放部落運動の胎動-水平運動の関西先駆者として02
1.木本凡人と岡部よし子の回想/2.木本凡人(青十字凡人)と水平運動の開拓/木本凡人の差別解放運動『青十字社』/4.差別運動から社会運動へ/5.木本凡人をとりまいた社会状況/6.『先駆者同盟』と水国事件/7.木本と自由聯合
2章 平野小剣の行動と限界-平野小剣アナキスト説の誤謬03
1.深川武による水平社運動の分類/2.平野セクトの成立と衰退/3.平野小剣と自伝『水平運動に走るまで』/4.小剣を訪れた社会運動への転機/5.平野アナキスト説の誤謬/6.『信友会』における普選派の消長/7.『自由労働者組合』、『純労会』と平野/8.平野の貢献と喪失/9.『檄』(げき)/10.佐野学の第四章「解放の原則」/11.『エタ民族の反抗心』/12.『血潮の躍動』/13.『ある日の対話-水平運動に就て』/14.『ある夜のこと』/15.平野小剣と時流
3章 関東水平社の沿革と分断04
1.初期水平社創立と世良田事件/2.『同和通信』と遠島哲男事件の不透明/3.『夜明けの霧』の回想/4.雑誌『自由』の発刊と廃刊
4章 ボル分派組織『青年同盟』の発生と、アナ系『青年聯盟』の対立。日本楽器差別事件の紛糾
1水平社の分派組織、ボル『全水青年同盟」の創立051)/2.『青同』スローガンの誇大と動揺/3.山本利平の『西浜水平社解放聯盟』事件/4.アナ系組織『全水青年聯盟』の結成とその背景/5.全水『青年同盟』の無産政党への転換と合同問題の退潮/6.撤底的糺弾の進化へ/7.全水『青年聯盟』の結成と機関紙『自由新聞』の短命/8『青聯』に対するアナ系の働きかけと京都協議会052)/9.静岡県水の創立と情況/10.日本楽器争議前の本県社会事情/11.県水はプロレタリアートを裏切ったか。松田、浅田の謀略/12.楽器争議と差別事件の俗説/13.労農党の醜態
5章 広島県水の成立。八太舟三の県水への影響。広島青年同盟支部の投げた波紋。『無産者同盟』の成立。06
1.県水弾圧とレーニン派の問題提起/2.県『青同』の方向転換/3.広島県水と鉄砲町広島組合教会牧師八太舟三/4.県水におけるアナキスト・グループ/5.県水アナと労働組合自由聯合/6.ボル全水『無産者同盟』の結成とアナ、ボルの対立
6章 アナ系『全水解放聯盟』の結成と活動
1全水『解放聯盟」結成の時期と経過071)/2.『全水解放聯盟』の趣意書、宣言、標語/3.『無産者新聞』の差別事件/4.『全国水平新聞』創刊と巻頭言/5.発刊の辞「水平運動の現勢と我等の使命」の情勢分析/6.創刊号(昭和2725日)主要記事/7.第2号(昭和2825日)巻頭言/82号主要記事072)/9.第3号(昭和2925日)巻頭言/10.第3号主要記事/11.深川武『改造』10月号論文
7章 全水大会におけるアナ、ボルの対立08
1.全水創立期大会とアナ、ボル対立の胎動/2.第二期全水大会におけるアナ、ボルの対立/3.八全大会から十全大会へ。アナの解散とボルの復活
8章 長野県水と「農治」県聯の変遷と興亡09
1.運動の中からの発言(1)朝倉重吉とアナキズム/2.運動の中からの発言(2)県水と自主的小作組合/3.長野県引継書要旨(県アナキズムの系譜と県水イスム)/4.長野県水の基本イデオロギー/5.農治県聯と霜害対策のたたかい/6.中西、渋谷等の変節と土田イズム(杏村)/7.県農治電気消費組合運動の不可解な崩壊/8.青年層の朝倉離脱と全農参加、県水の分断